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これらの保険適応の金属系の詰め物や被せ物は、見た目が悪いだけでなく、耐久性にやや難があり、装着した歯の内部が再度虫歯になりやすい、などの問題点もあります。

2014年4月から小臼歯（前から4番目と5番目の歯）に、CAD/CAM冠と言う白い被せ物が保険適応で取り扱えるようになりました。CAD/CAM (computer-aided design/computer-aided manufacturing)とはコンピューター上で3Dデータとして形を設計し、そのデータをミリングマシン(削り出し装置)に送信して、材料のブロック塊から自動的に削り出していく技術のことです。近年、3Dスキャナーや各種半導体、加工機械の性能が躍進したことにより、産業分野で広く用いられるようになった技術で、歯科でも応用されるようになりました。保険適応で用いられる材料は、ハイブリッドレジン(強化プラスチック)のブロックです。

その後、CAD/CAM冠は徐々に保険適用の範囲が広がり、第一大臼歯（６番目の歯）、前歯（１番目～３番目の歯）まで適用できるようになりました。現時点で第二大臼歯（７番目の歯）を除く全ての歯にCAD/CAM冠を使用することが可能です。
※第一大臼歯(６番目の歯)のCAD/CAM冠は、上下の第二大臼歯が全て残存し、左右の咬合支持がある場合にのみ使うことができます。また、金属アレルギーの方(証明する診断書が必要)は、第二大臼歯(７番目の歯)にも被せることができます。

さらに、2022年4月からはCAD/CAMインレーも、クラウン(冠)に続いて保険収載されました。適応できる部位やルールは、前歯を除いてCAD/CAM冠と同様です。(前歯にはインレーは適応されません)

セラミック系(保険適応外)と比較すると、、、
・保険適応なので、比較的にコストを抑えて白い被せ物を入れることができます。
・白みの美しさや耐久性、頑丈さは劣ります。
・被せ物自体の厚みを確保しなければならないので、歯の切削量が多めになります。

従来の銀歯(金銀パラジウム合金：保険適応)と比較すると、、、
・見た目が白色で自然な歯の色に近い。
・金属アレルギーの心配が無い。
・大きな力が加わると欠けたり割れたりすることがあります。

CAD/CAM冠・インレーは、金属の物と比べると見た目の良さは圧倒的です。また、金属アレルギーの心配もありません。しかし、強度は落ちるので、欠けることがあったり、大きな力が加わりがちな第二大臼歯には使用することが出来ない(金属アレルギーを除く)、などの制約があります。また、セラミックやジルコニアと比べると、経年劣化による変色があるので、耐久性は劣ります。色合いがモノトーンなので、厳密には天然歯に近い色調は再現できません。

良いこと尽くめという訳ではないCAD/CAM冠・インレーですが、リーズナブルに白い詰め物・被せ物が作れるようになった、ということがポイントです。中目黒ゲートタウン歯科室では各種材料を扱っており、それぞれの利点欠点・費用など丁寧に説明させていただきますので、詳細につきましては、お気軽に担当医やスタッフにお尋ねください。

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